皆さんは、ニュープロデュースという副業サービスを知っていますか?
ニュープロデュースとは、「スマホを3回タップするだけで月収150万円が稼げる」というキャッチコピーの副業サービスです。
相川奈津紀という人物が発起人として紹介されており、AI及びChatGPTを利用した次世代の稼ぎ方として、紹介ページでは広告されています。
その一方で、ニュープロデュースをネット検索すると「詐欺ではないか?」「怪しい」といった検索結果が出ており、あまりにも信じがたい広告内容から疑いの目が向けられているサービスでもあるのです。
そこでこの記事では、ニュープロデュースが本当に副業詐欺なのか?相川奈津紀という人物はどのような評判があり、怪しい人物なのか?といった内容を徹底検証していきます。
副業やChatGPTに興味のある方は、是非最後までお付き合いください。
目次
ニュープロデュースとはどういったサービス?
ニュープロデュースは、「スマホを3回タップするだけで月収150万円が稼げる」というキャッチコピーを謳っている副業サービスです。
相川奈津紀という人物が発起人として紹介されており、専門的な知識や経験が不要のAI及びChatGPTを利用した次世代の稼ぎ方として紹介されています。
紹介ページの内容を簡単にまとめると、以下の通りです。
- 作業内容はニュープロデュースのサイトにアクセスして3回タップするだけ
- 知識や経験は一切不要
- 3回のタップで2000円の売上、月収で150万円が目指せる
- 投資ではないので運用資金といった初期費用がない
- AIを利用した次世代の稼ぎ方である
これだけ聞くと、とんでもなく優秀な副業サービスに聞こえますが、流石にすぐ信用できるような情報とは思えません。
ニュープロデュースの稼ぎ方は?
紹介ページにて記載されているニュープロデュースの稼ぎ方は、専用のサイトにてAIを使った動画を作成、それを企業に売ることで収益を得ているという説明がされていました。
その1回の動画作成に必要が作業こそが、「スマホのタップ3回」であり、「作成した動画は1つ2000円で売れる」というのが収益の方法です。
収益発生までの流れは次のようになります。
- ニュープロデュースの専門サイトを開く
- テーマを選択
- AIによる動画作成
- テイストを選択
- 企業に出品
この流れをこなすだけで、2000円もの売り上げになるというのですから驚きです。
もう少し詳しく見てみましょう。
テーマを選択
ニュープロデュースのサイトを開いて、画面下部の「さらに稼ぐ」というタブをタップすると、動画のテーマを決める選択画面に変わります。
ここでの選択が動画構成のほぼすべてであり、選択した状態で「AIで動画を作成する」というボタンを押すことで、自動で動画が作製されるのです。
テイストを選択
次に、制作された動画をどの様なテイストで出力するかを選択します。
これにより、テーマに沿って作られた動画がシネマ風や油絵風など、様々な形で表現されるのです。
企業への出品
最後に、AIで作られた動画を確認して、問題なさそうなら「出品する」のボタンをクリックすることで、報酬が発生します。
「テーマ選択」→「テイスト選択」→「企業への出品」と、確かに3タップで完了するようです。
ニュープロデュースの特商法に基づく表記
ニュープロデュースがどの様な形で稼ぐのかは分かりましたが、それでも適当に作られた動画が2000円で売れるというのは、疑わしい限りです。
そこで、ニュープロデュースの紹介ページから特商法に基づく表記を確認することにしました。
特商法に基づく表記とは?
特定商取引法(特商法)とは、消費者を守るために定められた法律です。
ECサイトのような通信販売だけでなく、訪問販売や電話勧誘販売など、消費者とトラブルが発生しやすい取り引きに対して、事業者側が守るべきルールを定めています。
逆に言えば、この特商法に基づく表記をしていない会社はクーリングオフや問題が起こった時の対応などをする気がない会社であり、詐欺の可能性が高いと言えるのです。
ニュープロデュースには特商法に基づく表記があった
紹介ページの下部には、「特商法に基づく表示」というボタンがあり、それをクリックすることで特商法に基づく表記が確認できました。
■サイト名 :NEW PRODUCE
■運営責任者:後藤善治
■運営会社:有限会社自由人
■登録地:東京都品川区西五反田8-2-12アール五反田7A
■メールアドレス:new.produce.20325@gmail.com
■連絡先:070-5556-3356【サポート対応時間】
10:00〜23:00
ニュープロデュース紹介ページより引用
特商法の表記には、運営会社名・代表者名・所在地・連絡先の4項目の記載が義務付けられており、ニュープロデュースは全ての項目がしっかりと記載されています。
相川奈津紀とはどのような人物か?
次は、ニュープロデュースの発起人兼広告塔を務めている相川奈津紀という人物について見ていきましょう。
紹介ページには、相川奈津紀氏の簡単なプロフィールが紹介されていました。
記載されていた内容をまとめると、以下の通りです。
- 千葉県出身
- 東京工業大学芸術学部を卒業
- 大手IT企業に3年間勤務
- 内閣総理大臣直属のデジタル庁の顧問に就任
- マイナンバーカードの発行に関するすべてを担当した
- 金融セミナーで2,4591名に講演
これが本当であれば大した経歴の持ち主ですが、そもそも東京工業大学は理工系の大学であり、それとは別に医歯学系はありますが、芸術学部はありません。
大手IT企業の勤務はともかく、「デジタル庁の顧問」や「マイナンバーカードの発行に関するすべて」「金融セミナーの開催」のどれも、確認できませんでした。
ニュープロデュースに登録してみた
発起人である相川奈津紀氏の経歴から、一気に怪しくなってきましたので、ここで実際にニュープロデュースへと登録してみて、潜入調査をすることにしました。
ニュープロデュースへの登録は、紹介ページからメールアドレスを登録することで始められます。
メールアドレスの登録後は、LINEの友達登録を行います。
登録名称は「相川奈津紀」となっていました。
ニュープロデュースのデモ版実施
LINE上でやり取りを行い、送られてくる動画を視聴すると、ニュープロデュースのデモ版というのが送られてきました。
紹介ページで記載されていたような選択の後、画面上では2000円の売り上げが出たように表示されます。
しかし、肝心の売上分を出金しようとすると、デモ版の為出金できませんでした。
※この画面から先に進めない
最終的に有料サービスへと誘導される
ニュープロデュースのデモ版で稼いだ金額を出金するためには、98,000円の参加費用を支払い本サイトへとアクセスする必要があるそうです。
決して安くない金額を請求されたため、ここで潜入調査は終了したのですが、少なくとも紹介ページに記載されていた「初期費用0円」というのは嘘だったということになります。
ニュープロデュースの口コミや評判
今回の潜入調査では、高額の参加費用を請求された段階で調査を打ち切ってしまったのですが、もし本当に1動画2000円で売買できるのなら、98,000円の参加費用はすぐに回収できることでしょう。
そこで、ニュープロデュースを利用して実際に稼げた人がいるのかを、ネットやSNSを利用して調べてみました。
残念ながら、X(元Twitter)ではニュープロデュースのユーザーらしき書き込みを見つけることはできませんでした。
ネット検索をかけてみても、この記事のような検証記事しか見つからず、その上内容もネガティブな記事ばかりが掲載されています。
これでは、実績の確認が取れません。
【まとめ】ニュープロデュースは詐欺の可能性が高い評判も怪しい副業
この記事では、ニュープロデュースが本当に副業詐欺なのかや、相川奈津紀という人物について調査してきました。
最初は紹介ページの記載がサービスの詳細まで触れられている上に、特商法に基づく表記もしっかりとされていたので信頼できるかと思われたのですが、発起人である相川奈津紀氏の経歴が嘘の可能性があること、口コミや評判といったニュープロデュースの実績と呼べる情報が見つからないこと、何より、紹介ページ内の「初期費用0円」という表記が嘘であり、98,000円という高額の参加費用を請求されることから、ニュープロデュースは詐欺である可能性が高いと言わざる得ません。
少なくとも、SNS上などでニュープロデュースユーザーなどから、「稼げた」などの実績確認がされない限り、参加するのは避けた方が良いでしょう。